SIMフリースマホ選びに重要な対応バンドを解説。ドコモ, au, ソフトバンクのLTE/3Gバンド表付き

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SIMフリースマホ(格安スマホ)を購入する際の決め手になるのが本体価格・スペック・デザインなどがあると思います。

誰もが安くてスペックが高いSIMフリースマホが欲しいのは言うまでもありませんが、忘れてはいけないのはLTE・3Gの対応バンド/周波数帯です。

国や携帯キャリアによって使用しているLTE・3Gの対応バンド/周波数帯は異なります。

日本で使用するのであれば日本の携帯キャリアであるdocom, au, SoftBankが使用しているバンドに対応している必要があります。

MVNO(格安SIM)も大手携帯キャリア3社の通信ネットワーク回線を借りてサービスを提供しているため、利用するMVNO(格安SIM)が回線を借りている携帯キャリアのバンドに対応していれば問題ありません。

日本で発売されているSIMフリースマートフォンは基本的にはdocomoのLTE/3Gバンドに対応しているものが多いので、docomo系のMVNO(格安SIM)を使用するのであればそこまで深く考える必要もありませんが、ECサイトで海外モデルのSIMフリースマホを購入する場合には対応バンドをしっかり確認する必要があります。

対応バンドを確認することで使ってみたら「全く使い物にならなかった」なんてことも避けられると思います。

LTE(4G), 3G, 2Gの基礎知識

数字の後の「G」が表しているのは「ジェネレーション」すなわち世代です。

これらは電波形式の世代を表しています。

2Gが1番古く、LTE(4G)が1番新しい世代になります。

2G(GSM)

2Gは海外ではGSMと呼ばれることが多く電話回線として利用されていますが、日本ではサービスが終了しているので現在は使用されていません。

海外では利用している国もありますがLTEや3Gに比べるとそれほど重要ではないのでここでは割愛します。

もし2Gの対応バンドが気になる場合は「GSM850/900/1800/1900MHz」に対応しているSIMフリースマホであれば海外でも問題なく利用できます。

3G(W-CDMA)

LTE(4G)が登場する前は電話回線とデータ回線でフルに利用されていましたが、現在は主に電話回線として利用されていることが多いです。

3Gの規格にはdocomoとソフトバンクが利用している「W-CDMA」とauが利用している「CDMA2000」があります。

世界的に見ても「W-CDMA」を利用している国や携帯キャリアが大多数を占めるため、販売されるSIMフリースマホも「W-CDMA」を採用したモデルが多くなります。

auが採用している「CDMA2000」は少し特殊な規格のためauで販売されているスマホのSIMロックを解除してもdocomo系のMVNO(格安SIM)では利用できません。

「W-CDMA」を採用しているSIMフリースマホの方が海外での利用や携帯キャリアの変更も行いやすいので利便性は高いです。

LTE(4G)

キャリアや国よってLTEや4Gと呼び方が変わったりしますが基本的な意味は同じなので、同じものと認識していれば問題ないです。

現在の電波形式で最速になるので主にデータ回線として利用されています。

VoLTEに対応したスマホであれば電話もできますが、SIMフリースマホではまだそれほど多くは対応していませんし、docomo系のMVNO(格安SIM)もVoLTEには対応していません。

スマホメーカーは同じスマホでも販売する国の携帯キャリアのバンドに合わせて販売するので、基本的に日本で正規に販売されているSIMフリースマホは日本の携帯キャリア(主にdocomo)のバンドに対応させているのであまり深く考える必要はないです。

ただし、海外での購入やECサイトの海外モデルの購入には十分に注意してください。

日本では使い物にならないケースもあります。

LTEバンドは契約する携帯キャリアのバンドに全て対応しているのが完璧ですが、重要なバンドに対応していれば特に問題なく利用することができます。

LTEバンドは1から44バンドまであり、1から32までをFDD-LTE、34から44までをTD-LTEと呼びます。

日本では主にFDD-LTEバンドを利用し、海外の多くの国でもFDD-LTEバンドがメインで利用されているため、TD-LTEはそこまで気にする必要はないです。

以下に重要なバンドをまとめていきます。

docomo, au, SoftBankのLTE/3Gバンド

大手3キャリアLTE/3G対応表
バンド/周波数 docomo SoftBank au
  LTE 3G LTE 3G LTE 3G
Band1/2.1GHz帯
必須

必須

必須

必須

必須
Band3/1.7GHz帯
必須
 
必須
     
Band6/800MHz帯  
必須
       
Band8/900MHz帯
プラチナバンド
   
重要
   
Band9/1.7GHz帯          
Band11/1.5GHz帯          
Band18/800MHz帯
プラチナバンド
       
必須
Band19/800MHz帯
プラチナバンド

東名阪は重要
       
Band21/1.5GHz帯          
Band26/800MHz帯        
重要
 
Band28/700MHz帯
プラチナバンド
     
Band41/2.5GHz帯
TD-LTE
       
※バンド19はバンド6を内包
※バンド26はバンド18を内包

上記の表の項目「必須」は必ず対応しておきたいバンドです。

このバンドが対応していないSIMフリースマホで各携帯キャリアを利用すると通信速度や繋がりやすさの面で満足に利用できないことになります。

項目の「重要」のバンドも必須ほどではないにしろ対応しておきたいバンドです。

プラチナバンドは遠くまで電波が届く上に壁などの障害物を回り込んで届くといった特徴があるバンドです。

プラチナバンドに対応していると屋内でも繋がりやすくより快適な通信が行えます。

TD-LTEのバンド41は、auのWiMAX2+、ソフトバンク4G(SoftBank Air、AXGP)で利用されているバンドになるのでスマホでの利用ではあまり関係ありません。

docomo

LTE(4G)バンド 1/3/19/21/28
3G(W-CDMA)バンド 1/6/19
表中の赤文字のバンドに対応していると快適に利用できます。

docomo及びdocomo系MVNO(格安SIM)のLTE(4G)バンド

多くのMVNO(格安SIM)がdocomoの回線を使用しているので、MVNOを利用する上で最も重要になってくるがdcomoのバンドです。

docomo系MVNO(格安SIM)を利用する場合はバンド1と19が必須のバンドになります。

バンド19はdocomoのプラチナバンドになります。

プラチナバンドは障害物などを回り込んで届く柔軟性があるので屋内でも繋がりやすく、とても重要なバンドになるのでプラチナバンドに対応したスマホを選ぶのが無難です。

この2つのバンドに対応していないとあまり使い物にならないので注意してください。

バンド3に関しては東名阪で利用されているバンドになるので、東京・大阪・名古屋に住んでいる方は混雑時などの速度低下が緩和できるので対応しておいたほうがより快適に利用できます。

東名阪に住んでない方は恩恵は全く受けられないので必要ありません。

バンド21は対応しているスマホがほとんどないのと重要でもないので忘れて大丈夫です。

プラチナバンドであるバンド28は対応エリアが広くないので現時点ではあまり気にする必要はないです。数年後にエリアが広がれば重要なバンドになる可能性はあります。

docomoの3G(W-CDMA)バンド

docomo系MVNOを利用する場合はバンド1と6が重要なバンドです。

バンド1はほとんどのスマホで対応されているので特に問題ないですが、バンド6は対応していないSIMフリースマホもあります。

FOMAプラスエリアのバンド6は主に山間部で利用されているバンドになるので、都心部ではほとんど必要はないです。逆に山間部や都心から離れた田舎のほうに住んでいる場合は必須になります。

docomo系MVNOのおすすめ
mineo
LINEモバイル
楽天モバイル
イオンモバイル

SoftBank & Y!mobile

LTE(4G)バンド 1/3/8/28/41
3G(W-CDMA)バンド 1/8/9

Y!mobileはソフトバンクのサブブランドになるのでネットワーク回線も基本的に同じです。

価格が安いことでMVNO(回線を借りてサービスを提供)に分類されることが多いY!mobileですが、自社の回線を使用しているため実質はMNO(自社の回線を使用)になります。

そのため回線の安定度や速度も大手携帯キャリアと変わらない品質です。

SoftBankとY!mobileのLTE(4G)バンド

ソフトバンンクの回線で利用する場合はバンド1と3が必須のバンドになります。

プラチナバンドのバンド8もエリアが拡大されて利用しやすくなっているのと今後も広がっていくと思われるのでこれから利用するのであればバンド8も重要になってきます。

SoftBankとY!mobileの3Gバンド

バンド1がソフトバンク回線を使う上で重要な3Gバンドになります。

バンド11(URTRA SPEED)は2017年3月31日より3G回線からLTEに移行予定です。この移行によって影響を受けるのは古い機種になると思われます。逆に最近のスマホは恩恵を受けるのではないでしょうか。

SoftBank系MVNO(格安SIM)
Y!mobile
U-mobile
b-mobile

au

LTE(4G)バンド 1/11/18/26/28/41
3G(CDMA2000)バンド 1/18

最近増えつつあるau系のMVNO(格安SIM)ですが、docomo系のMVNOに比べるとまだまだ少数です。

auはCDMA2000という世界でも特殊な規格を採用しているため、docomoやソフトバンクに比べauの通信規格に対応したSIMフリースマホが圧倒的に少ないというハンデがあります。

au系のMVNOを使う場合は、auで販売されている端末かau系MVNOのUQモバイル、mineo及びIIJmioで販売されている端末を使うのが一般的です。

auのLTE(4G)バンド

au系のMVNOで利用する場合はバンド1と18が必須です。

バンド26も対応していればより快適に利用できます。

auは特殊な規格を採用しているためスマホのバンド上では対応していても実際は利用できないこともあります。

au系のMVNO(格安SIM)を利用する場合はau の端末かau系MVNOで販売されている端末を使うのが無難です。

特殊なauの3G(CDMA2000)バンド

auの3G回線は世界でも特殊な規格のCDMA2000を採用しているため、docomoやSoftBankが採用しているW-CDMA規格のスマホでは電波を受信できません。

au系のMVNO・格安SIMで3G回線を利用する場合はCDMA2000を採用しているスマホを利用する必要があります。

CDMA2000に対応したSIMフリースマホはかなり少ないのでauもしくはau系MVNO・格安SIMで販売しているスマホを購入するのが確実です。

また、音声通話を従来の3G回線ではなくLTE・4G回線を利用するVoLTE(Voice over LTE)という規格も普及してきています。auのVoLTE(ボルテ)に対応した端末であればLTE・4G回線で音声通話とデータ通信の両方をまかなえるのでCDMA2000の規格ではなくても利用できます。

au系MVNO・格安SIMは音声通話をVoLTEで利用する場合とCDMA2000で利用する場合で契約するSIMカードが異なります。

最近はauのVoLTEに対応したSIMフリースマホも増えてきているのでau系MVNO・格安SIMを利用する場合はauのVoLTEに対応したスマホを選ぶのが確実です。

au系MVNO(格安SIM)
UQモバイル
mineo
IIJmioモバイルサービス

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